不動産売却における　嫌悪施設とは？　売りづらいの？

売却する不動産の近くに嫌悪施設がある場合です。買主からしても嫌悪施設があれば購入に慎重になります。嫌悪施設があった場合価格に影響するのか？どんなものが嫌悪施設なのか？不動産売却時における嫌悪施設についてご説明いたします。

嫌悪施設（けんおしせつ）とは
嫌悪施設が近くにあると売りづらいのか？
近くに嫌悪施設がある不動産を売却する場合
1. 嫌悪施設の説明する
2. 住宅用として売却できない場合は事業用として売却
まとめ

嫌悪施設（けんおしせつ）とは

嫌悪施設と言っても実際は定義がありませんし、宅地建物取引業にも何ら定義がないのです。

不動産流通推進センターのホームページから抜粋させてもらうと以下のものが挙げられます。

・振動、騒音の発生
高速道路、鉄道、大型車両が出入りする流通倉庫、飛行場等

・臭気、煤煙（ばいえん）の発生
養豚場、養鶏場、工場、火葬場、ごみ焼却施設等

・危険と思われる
ガソリンスタンド、ガスタンク、危険物取扱工場、高圧線鉄塔
火薬類の貯蔵所、暴力団事務所等

・心理的なもの
風俗店、葬儀場、刑務所、墓地等

になります。

その他で言うと、いままでお客様に嫌がられた施設は

・ラブホテル
確かに教育上良くないですね。庭にいて、出入りしてた人と目があったら
なんとなくこっちが気まずい雰囲気に。

・パチンコ店
パチンコ好きにはいいかもしれませんが・・・店の雰囲気でしょうね。

・消防署、警察署
消防車、救急車・パトカーのサイレンが２４時間いつ出動するかわかりません。
寝つきの悪い人には確かに嫌悪施設になるかもしれません。
警察署の近くなら治安が良くていい気がしますが。

・病院
救急病院などの病院で上記と同じくサイレンです。
病院は人気の施設でもあるんですけどね。

・学校施設
チャイムやアナウンス、子供の遊ぶ声を嫌がる人がいるんです。
私は近場で子供の遊ぶ声が聞こえてたら幸せですけどね。

嫌悪施設が近くにあると売りづらいのか？

売却する不動産の近くに嫌悪施設がある場合はその事を買主に重要事項とし
て説明する義務が生じます。
売却するのに不利になることを考慮して伝えずにいると法令違反となります。
また、お互いの認識の違いで告知をしないでいるとトラブルになることもあ
ります。

しかし、必ずしもすべてを重要事項として説明する必要はありませんが、買
主の購入する判断に影響を与えたり、居住して生活に支障があったり、健康
被害を及ぼしそうな施設が近場にあったりする場合は説明する義務があります。
重要事項のルールでは「その存在を知っていたら物件を買わなかったであろう
事実は、説明すること」と定めていますので、内容によっては「告知義務あり」
と判断されます。

判断基準が無いので難しいですね。
あと、売却する不動産の近くの嫌悪施設は何メートルをまでを指すのか？
何メートル以上なら、危険ではなく、騒音も気にならないのか？こればか
りは、人によって捉え方、感じ方も違ってきますので、こちらも一概には
言えません。

私の家の近くには、大きな食品加工場があります。加工場といっても弁当
等を作って会社や個人宅に運んでいく大きな会社です。
朝６時３０分頃に外にでると、毎日色んな臭いがします。
今日はカレーだなとか、揚げ物だなとか。揚げ物の場合、油の臭いがする
ので朝からあの匂いは嗅ぎたくないと思います。私は気にしたこともあり
ませんが、人によっては、これを嫌悪施設と言うかもしれません。

嫌悪施設の隣接地でも購入していただいた声を思い出すと

・墓地
墓地なども全く気にせず購入してくださる人もいます。
「実家も家の前が墓地でしたので気にしません」
「同じ人間があの中に入っているので何とも思いません」

・電車
購入する新築の目の前に電車が走っている物件は、電車好きの人に
気に入っていただき購入していただきました。

・高圧線の鉄塔
高圧線の鉄塔が目の前にある売地はそのぶん安かったので
すぐ購入者がすぐみつかりました。鉄塔など気にしない人でした。